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今日は朝から雨なので、昨年から出来ずにいたLL55Dの弦の張替えとフレット&指板磨きに
精を出しました。このギター、もう何か月も弾かずに弦を緩めていましたが、今回もう十分に
寝たようなので起こしてあげようと、きれいにしてやりました。

まず、弦を全部取って、フレットを磨きます。
コンパウンド入りのクロスで磨くと錆と汚れがみるみる取れていきます。

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つぎに汚れて、潤いがなくなった指板をOILで磨きます。

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綺麗に磨いてゆくとピカピカになりました。
やはり黒檀の指板は固いためエグレもなくずっときれいです。
これが、ローズの指板ならエグレてきます。

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1970年からのフォークファンはこのYAMAHAの55Dのヘッドはやっぱり憧れです。
YAMAHA L53も同じですが、最高級エゾ松単板、最高級ハカランダ単板の響きだけでも
たまりません!!特にL53系は高級単板でL55系は最高級とグレードは55系が
最高峰となっています。現YAMAHAのカタログモデルではLL86が正当な後継種であり
160万円近い金額になっているところが恐ろしいです。

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弦をしっかりと張りチューニングメーターで合わせます。
私はいつもギターに負担を掛けないためにEx Lightを半音下げて合わせるのがスタイルです。
もちろん、ミディアムやヘビーゲージを張る人もいますが、私はずっとこのスタイルです。

チューニングが終わると、余った弦をニッパーでぶっちぎります。
昔は長渕風に伸ばしたままがトレンドでしたが、その間違いに気づいた20歳のころから
しっかりと切っております。

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張り替えたばかりの弦はずっと伸び続けるために、少し弾いては微調整します。
この時には、クロスでペグを回します。ペグに指の油が付けばそこから錆びて
金色が剥げるとショップの人に聞いたからです。

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長く休ませて、TOP板を真っすぐに戻したつもりが、弦高は12フレットで2.5mmとやや高めです
貼ったばかりで2.2mmが理想です。そこから、時間が経てば2.5mmに落ち着く計算です。
3.0mmになれば弦を全部緩めて2か月休ませるのが私の掟です。

こうやって、6本のギターを回しています。

昨年末にリペアしたMartin D45(1971)の調子がすこぶる良くて、絶好調です。
なので、次はMartin D45(1997)が休憩に入る番です。

さて、やはりこのLL55Dは理想の音です。
昔、ドキドキしながらレコードのLP版を聞いた、そのままの音が出ます。
古き良き、フォーク時代の音が出るヤマハのカスタムギターは私の宝物です。

どんなにリペアーしてもずっと大事にしてゆこうと考えております。



今年5月に予約をしたギターのリペアーでしたが、11月になって順番がやってきて
ギターを送ると、約2週間でリペアーを終え戻ってきました。
ネックの状況を変えたかったですが、店主いわく、「リセットの必要はなく、前のリペアーマンが
適正な処置をしている」との事で、ネック状況と弾きやすさの向上は主に、リフレットと
ナット・サドルの再製作で調整を行う事にしました。

そもそも、元々1971年のネック幅は狭い方の42.9mmです。これがD45GEや戦前モデルの
リバイバル品であれば45mmとなって、手の大きな男性には弾きやすいのです。
それが3mm狭いだけでナットの弦の切込み幅が窮屈になり、特に2弦の1フレット辺りを
押さえた時にどうしてもミュート気味になってしまうのです。
それを、出来る限り広げた特製ナットを作ってもらいました。それでいて、決して弦落ちしない
絶妙の調整です。それと、1フレット以降のフレットの高さを上手く合わせて、軽い力で
弦を押さえられるようにすると、音の一つ一つがより生きてきます。

Martin D45(1971) リペアー完了_c0145198_18214193.jpg

前のナットと作ってもらった特製オフセットナットの違いです。
弦間が全く違います。

この状態で弦を張ると2mm切っていました。

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Martin D45(1971) リペアー完了_c0145198_18213660.jpg

それでいて、サドルの高さもこれだけ残っています。
12フレットはナット・サドル間のちょうど半分の位置にあるので、サドルを1mm削ると
12フレット上では0.5mm下がる計算です。

それと、ペグも長年の間で動きにくくなっていたところを、分解掃除してもらいました。
これで、ピカピカです。

Martin D45(1971) リペアー完了_c0145198_18213219.jpg


チューニングには電子メーターを使い、ペグは直接触りません。
ペグに指の油が着くと、色あせが歪になるのです。

Martin D45(1971) リペアー完了_c0145198_18211221.jpg


サドルの2弦部分の接地を1mm下げているので、オンチにはなりません。


後は、アバロン貝の全体的なリペアーです。
Martinのビンテージのアバロン貝(メキシコアワビ貝)はその装飾の抑えの塗料が
どんどん剥がれてきます。それをヒビンテージの風味を損なえずに修繕していきます。

最後に軽くパフ掛けをして仕上がります。

Martin D45(1971) リペアー完了_c0145198_18205773.jpg


元々を知っているので、かなりきれいにパフ掛かっています。
1日経って、ネック具合を見てみると、12フレット上での弦高は2.1mmです、

Martin D45(1971) リペアー完了_c0145198_18215123.jpg


おそらく、ネックを触っていないので、この程度で落ち着くと思われます。
そして弾いてみると、軽い力でしっかりと全部の弦を押さえられます。
簡単なようで、これが一番難しいセッティングだと思います。

ちなみに、私の送った時のダンボールが薄かったので、専用のダンボールで
送ってくれました。「高級ギター取り扱い厳重注意」と印刷されています。
今後、この2重の分厚いダンボールで送れるので安心です。

リフレットをして、同い年の1971年生まれのギターを今後も大事にしていこうと思います。

Martin D45(1971) リペアー完了_c0145198_18215998.jpg



自分の持っているMartin D-45(1971)のリペアーを
出したのですが、着々と作業が進められているようです。

Martin D-45 (1971)をメンテに_c0145198_22303622.jpg
まずは、フレット交換からのようです。
このギターおそらく、前のオーナーがネックをリセットしていますが、
そのときにリフレットしたっきりフレットは換えてないと思うのです。
ネック状態を調整するためにフレットを整えて、ナットを作成し長く弾いても
疲れないギターに仕上げてもらいます。

Martin D-45 (1971)をメンテに_c0145198_22333924.jpg
この後、エボニー(黒檀)の指板を磨いてフレットを打ち込みました。
ここから、フレットの頭を揃える作業に入るのかな?といった感じです。

さて、この後続く作業も楽しみですね!!




ギターの調整は本当に難しいですね。
ナットの幅と溝の高さと1フレットの具合で大きく変わります。
今回はそんなところを大きくリペアーし最初からやりなおしていただきました。
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先日、アコースティックギターのリペアーの予約から半年過ぎたけど
まだ連絡ないから、来年になるかな~と書いたら、それを見たかのように
連絡が来て、昨日ギターを送りました。

私と同い年のギターでやはりこの辺りで人間ドッグではなくギタードッグに
入れてやり悪い所は全部直してやろうと考えております。

ネックリセット、リフレット、それに伴いナットの弦の間隔を広げてもらう。
バイディング、アバロンの修繕等色々と考えております。

ギターは弾きやすさで、好みが分かれてきます。
もちろん音色も大事ですが、ずっと弾いても疲れないギターが結局は良いギターです。

3か月後くらいになるのか?リフレッシュして戻ってきてほしいです。
先日、何度かギターを購入している梅田の三木楽器にギターを見に行った。
ここはナンバにないレアなアコースティックギターが多く販売されているし、
Martinの在庫の多さは特筆すべきものがある。
この日も、ヘリンボーンの実物1943年のD28も698万円で売られていた。

しかし、私にとって驚いたのはやはりYAMAHAのLL100Dである。
中学生の時からYAMAHAのギターを使っていて、当時のフォークの世界では
名だたるアーティストがヤマハを使っていたからだ。
私の大好きだった長渕剛もL53やCWE58を使っていたので、YAMAHAの
カスタムは常に憧れの対象であった。

1987年、ヤマハは100周年を迎え、LL-100Dを限定20本で発売した。
同じ年にエレアコがCWEから今に続くAPXに変わりその最初のロット(APX-10S)を
購入したのでよく覚えているのだ。

元々、LLには最高峰の55Dがあり、金額は55Dが55万円という感じだったので、
100Dは100万円かと思ったら、150万円という絶望的な金額であったと記憶してる。
30年前に高校生にとって150万円は、どれほどの金額だったか??
今なら1000万円?もっとかもしれない。実物を見たこともなかったし20本しかないし
おいそれと展示できるほどでもないからだ。

その頃のカタログを今でも置いてあった。
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メキシコアワビ貝が嫌味なほどにおごられており、バブル前夜の日本を象徴する派手さである。
とにかく、バックが2枚のハカランダというのがすごい!L51以来かもしれない!
LL53もLL55も3枚板のハカランダであるが、LL100Dは2枚であった。

さて、その実物を30年を経た現在に目の当たりにするとは思わなかった。
これは三木楽器のサイトからである。
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実際に見ないと美しさはわからないが、これは当時ヤマハが行っていた、
ハンドメイド(特注)を全部合わせたような仕様になっている。
ハンドメイドを全部注文するとおそらくこの100Dのようにすることはできる。
つい最近まで、ハンドメイド受注していたヤハマは最近は中断しているようである。

サイドにもMartin D45のようにアバロンが入っている。
特注でエレアコ仕様にもなっている。
まぁ、ヤマハではこれ以上は出来ない仕様である。

あ~あ、弾いてみたかったなぁ~~。